大人の塗り絵

大人の塗り絵や絵手紙が大流行で、脳を活性化させるという話もあり、現在では200種類以上の塗り絵本が出版されているらしい。
そこで本当に脳を活性化させるのか心配になった三菱鉛筆(多分、大手企業としてはデータ捏造、誇大広告などの文字が頭をよぎったのだろう。。)は東北大学の教授と効果測定をしたらしい。
その結果、塗り絵をするだけでは余り効果は無く、ぼかしや配色に工夫することで効果が認められた。鉛筆デッサンなどは最も効果があるらしい。
http://www.itmedia.co.jp/bizid/articles/0704/13/news118.html

日頃絵を描いている者からすると当たり前といえば当たり前の話で、色を塗るだけで脳が活性化していたら、僕の脳など活性しすぎて夜も眠れないだろう。
経験的にも既に用意された色から対象に合わせて色を選ぶことは、ほとんど意識を使う必要が無い。
これは5?6歳程度の幼児でも可能なことだ。
大人の塗り絵に良く見られるように、色の指定が紙に書いてある場合などは出来上がりこそ綺麗であるが、もし本当に脳を活性化させたいのならば白い紙にモチーフを観察しながら自由に描くべきだろう。

ちなみに、絵の具で絵を描いていた頃は目的の色を作るのに半日かかることもあった。絵の具を混ぜて色を作るとなると、色の選択に比べれば一気に難し指数は数千倍だ。(データ捏造、根拠なし)

今ではコンピュータで絵を描くことが多いので、色はまさしくカラーホイールから“選択”するだけだ。何の技術も知識も必要ない。 何て素晴らしい時代。。
おかげで脳が活性化することも少なくなり、良く眠れる。

しかし、過去を知るおじさんは、必ず偉そうに苦言を呈す。
「色、一色を作り出す時間。取り消しのできない制作、頭の中で何度もモチーフを観察し確認する。あの時間こそが大切なのだよょょょ・・(残響)。」

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