デジタル時代のアナログ知識:エアーブラシ

教育現場で学生にソフトウェアの使用方法を教えていると、『最近の生徒はこのツールが頭の中でどのように理解されているのだろう』と思うことが良くあります。

それは多くのソフトウェアが現実にあるツールの模倣を目的として生まれたからです。

そのことはグラフィックソフトウェアの世界ではよりは顕著であると言えるでしょう。

アナログ回帰のためでは無く、よりデジタルツールを理解するためにもソフトウェアが目指した『オリジナルのツールを知る』ことは決して無駄にはならないと思います。

今日はその中でも私自身にとっても大変馴染みのあるツール、エアーブラシを紹介します。

エアーブラシ

エアーブラシは圧縮された空気の力を利用してスプレー状に色材を噴霧するツールです。

そのため換気扇とマスクはが必須な作業環境は劣悪でデジタルツールが一般的なった今、最も喜ばしいことは体や服が汚れないことです。

現在ではネイルアーチスト、プラモ作り、痛車ペイントの現場での利用が殆どかと思いますが、以前はもちろん絵を描くことが目的のツールでした。

国内のトップ企業はオリンポスでしたが、wikiによると『オリンポス (企業) – エアブラシのブランド。2008年廃業。』とありました。

今でもこのようなショップで販売は続いているようです。

通常、ニードルと呼ばれる針状の芯の太さと先端の調整、支持体(キャンバスやイラストボード)までの距離によって噴霧の大きさ(太さ)が決まります。

慣れると1mm程度の線や円を描くことは問題ありません。

また、空気圧を調整すると噴霧する粒子の大きさを変えたり、あえて先端のニードルカバーを外して、より細い線を描いたりといった技術もあります。

youtubなどでは『フリーハンドで描く』と銘打った動画が見られたりしますが、本来アナログペイントの殆どがフリーハンドですので、ここでのフリーハンドとはマスキングをしない=フリーハンドといっているのかも知れませんね。

尚、一切マスキングを行わないエアーブラシイラストはその特性上ぼんやりとしたイラストに仕上がります。

私自身は商業広告用(印刷目的)のイラストを描いていたので、B4程度のクレセントボードに細密なイラストを描く必要があり、マスキングは必須でした。

一つのイラストを仕上げるための半分以上がマスキングのための作業時間だったような気がします。

エアーブラシの形状とアイコンを見比べる

通常、エアブラシはコンプレッサーとハンドピースから構成されます。

ハンドピース=エアブラシとも言いますので、厳密に区別する必要はありませんが、ハンドピースと言った場合は噴霧器だけを指します。

現在では比較的安くでコンプレッサーからハンドピースまでセットで手に入るようです。

もし実際にエアブラシをはじめたいのであれば、タンク付きのコンプレッサーをお勧めします。使い捨てのスプレー缶は連続使用で急激に圧力が低下しますので注意が必要です。

 

以下はハンドピースの写真とPhtoShop SketchBookPro ArtRage Kuriataのエアーブラシアイコンです。

 

hp100a2.jpg

写真は私が最も愛用していいたOlympos HP 100 A、http://www.factoryairbrush.com/index.php?main_page=product_info&cPath=103&products_id=334からの引用です。

airbrush

エアーブラシアイコンのどれもが、”本当”のエアーブラシを模しているのが良くわかります。

エアーブラシツールはエアーブラシをシミュレーション

もちろんそれらの機能はアイコンのデザインだけでなく描画機能、タッチもエアーブラシを模しています。

私自身はタブレットのペンからスイッチを外して使用していますが、エアーブラシだけはスイッチがあった方がよりリアルなツールとして感じられます。

私の知るソフトウェアの中でも最も良くエアーブラシを模しているソフトはArtRageでしょうか。

ArtRageのエアーブラシはブラシの傾き、タブレットからの距離、粒子の粗さも含めて(笑)実際のエアーブラシの描画を良く再現しています。

ちなみにArtRageではステンシル機能も充実しており、ソフト開発者は絵を描くためのアナログツールを良く理解していることが解ります。

皆さんもエアーブラシを使う際は是非、色材を空気圧で紙の上に噴射している気分で扱ってください。

 

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