広告手法
企業が自社のイメージを向上させるために、広告を利用することはよく知られている。
多くの企業が営利を目的として活動している理由で、自社のネガティブなイメージを払拭するために、聞こえの良いキーワードを自社と自社ブランドに取り込み広告を展開する。
最近ではエコがメインキーワードである。
もちろんエコノミーではなく、エコロジーである。
70年代だったらエコノミーというキーワードも面白いだろう。
実際、三共株式会社のリゲインなどは時代に即応したイメージ展開が上手く、以前は“24時間戦えますか”などと言っていたが、しばらく前は癒しをキーワードにコマーシャル展開していた。
そして最近は“飲むところ敵なし”などと改めて元気路線に戻っている。
少しばかりの景気の上昇機運とリゲインの本来のイメージに懐古した結果かも知れない。
例えば、車を製造する企業は排気ガスで大気を汚し、交通事故を増大させる。しかしトヨタなどは『ハイブリッドカー・プリウス』によってまるで世界の環境を改善してるかのような錯覚を消費者に与える。ここに環境意識の高いレオナルド・デカプリオを加えれば満点である。
“環境対策のための車を開発していて立派じゃないか、”と言われるかも知れないが、それは間違いである。
木を切り倒した企業が木を植えるのは純粋に営利(消費者や社会のイメージ戦略を含めた)目的を達成するための付帯的行為であり、単なる免罪符を自社に与えるだけの行為である。
音楽とスポーツも大きな力を持つ。
通常、音楽=愛、スポーツ=健康といったイメージが強いからで、これらの力を利用しない手はない。
健康、元気、がんばるのキーワードの体現者は昔野球で今サッカーとJリーグである。(最近ではマラソン、卓球、ゴルフ、アイススケート等々)
エコと癒しのキーワードの女王はもちろんエンヤだ。彼女の歌声は素晴らしく、メッセージ性も強い。
多くの企業が好む。
企業の経営的、広告区的販売戦略にも色々ある。
日本たばこ産業 (JT)などは体に悪いタバコを社会に供給する反面、医療用医薬品なども開発販売している。これなどは毒と薬を同時に販売しているといった、人間に例えれば殆ど精神分裂、多重人格者レベルである。
しかし、私も歴然とした広告業界の人間なので、それを全て否定することはしない。しかし一消費者としては企業のアナウンスには常に気をつけている。そして限界を超えた利潤の追求と、多重人格レベルは個人であれ企業であれ信用できないでいる。