犯罪を無くすには。
子供が巻き込まれる犯罪が多発している。
一昔前なら、子供の誘拐は金銭目的と相場が決まっていた。犯罪全体を見ても(記憶によるところ)経済的な理由の犯罪が多かった。
社会が自由になった証か、メディアの影響か、教育の変化か、、快楽犯罪が増えた。
自分の子供を育てていて感じたことは、多くの人間は善に生まれているような気がする。(もちろんこれは宗教的な意味ではない)幼稚園などで子供と遊んでいると、どの子供も感受性が強く、正義感や倫理感が強い。
その正義感や倫理感は大人から見ると保守的とも思えるほどのシンプルで真直ぐなものだ。
それが何の影響を受け、ばらつきが生まれ、犯罪的な人間に成長させるのだろうか。
親の影響、メディア(テレビ、雑誌、漫画、ゲーム、インターネット)の影響、教育環境(先生、教育カリキュラム、友達)の影響。
最も強い影響力はメディアだろう。子供から青年期ではTVゲームやアニメの影響を受け、成人後はインターネットよる影響が強く現れる。
人間同士の遊びの時間が相対的に減少しているために、アニメやゲーム、インターネット(オールドメディアの本や雑誌)から受ける情報と経験比が高くなる。
もちろん当人は現実とバーチャルな違いを理屈上理解しているが、経験則的にバーチャル情報が高いために判断基準が知らず知らずにシフトするのだろう。
一昔前なら、公共のメディアに低俗なコンテンツは少なかった。なぜなら、コンテンツの配布、映画を作ったり、本を印刷配布したり、漫画やアニメを公開することにはコストがかかり、一部の者だけに許される行為だったからだ。
しかし現代では、価格競争と効率化により、コストダウンスパイラルが発生し、マーケットは広がり、おたく市場は開拓されつくし、ブログは公開されている。。
そう、私のこのブログのようにお金をかけずに、書きたいことを自由に書いて発信できる環境が整備されている。
これば画期的なことであり、ここから多くの新しい文化が生まれるだろう。
しかし今のメディア(テレビも本もインターネットもゲームも)は低俗なものにあふれていることも事実だ。
低俗なメディアは低俗な人間を生む。
現代社会は資本主義社会であり、20世紀の終わりに惑星レベルの経済システムに移行した。
経済が正義であり、全てはマーケットだ。
たとえ有害だと分かっていても規制することはできない。
このままの日本において、いやな犯罪が減ることはないだろう。
理想主義者やおめでたい人は貧困が犯罪を生むと言う。
貧困からの解放のために革命が起こった昔とは時代が違う。
犯罪は決して無くならない。
それは正義と悪の分離が単純ではないからだ。
犯罪をなくすことはが出来ないのであれば、犯罪に至るフェーズで未然に多くの犯罪を防ぐことだ。
『犯罪に至るフェーズで未然に多くの犯罪を防ぐ』には新しい技術が必要だろう。
例えば監視カメラやネット監視。
個人の動作や思考パターンから将来的に犯罪を犯す確率を高い精度で導き出す技術。
薬物やナノボットで思考をコントロールする技術。
そんな未来には生きたくないと思っていても、案外と直ぐにやってくるかも知れない。
一先ず今は自分の子供は自分で守るか。