個展の終了にあたり
今回の個展では『メタ・モチーフ』ROONを利用して様々な事象を表現しました。
作品点数は50点ありますが、今回の個展を最後に基本的にはROONの制作は終了致します。
各作品で何を表現しているかの質問も受けましたが、自由に見て頂いてOKだというスタンスに変わりはありません。そのため作品に対する解説等も添付しませんでした。
しかし、もちろん各作品には作者の意図するテーマ(意味)は存在します。ここではそれらテーマ(意味)をご紹介し、今回の個展終了にしたいと思います。
[ ROON No.1]
初期の[ROON]のイメージです。初期の[ROON]は等身が高かったのですが、最終的には2.5等身程度に落ち着きます。
[ ROON No.10]
荒れ狂う海は人生そのものを表現しています。この作品ではFLASHアニメーションも製作しました。アニメーションは一見静止画に見えますが、実際は8時間程で波と船が揺れ動くループアニメとなっています。この超長アニメの製作はFLASHであればこそ可能で画期的な表現手法ですが、実際には超長時間アニメーションに関する様々な問題も経験しました。
[ ROON No.16]
様々な動物と人間とのかかわりを表現しています。動物を知的に、そして人間を無知であどけない存在として描きました。
[ ROON No.21] ワニのように見えますがワニではありません。 人類は様々なテクノロジーを手に入れ、自分達の生活や自然を支配しようとしていますが、その結果はまだ見えません。
[ ROON No.27]
空を飛ぶ多くの鳥(カラス)は人間にとってグループの概念です。道に横たわる死んだカラスを見て個を感じます。人間は人間以外の生き物をとかくグループとして扱いがちです。
[ ROON No.28]
生まれた赤ん坊は腕の中であどけなく笑っています。しかしその手を離すと次の瞬間には死が待っているのかも知れません。私達も同じです。何処を漂い、そして何処へ流れて行くのか誰も知りません。
[ ROON No.29]
時に人間は自分達の作ったものを理解していません。知らなければ恐怖も存在しないのです。
[ ROON No.30]
[ROON]は後を向いています。[ROON]がいったい何であるかは別として、体の前後と頭の前後関係は常に一致していなければなりません。
[ ROON No.35] テレビを見て、殺すものと殺されたもののどちらへも涙を流す[ROON]です。
[ ROON No.45]
[ROON]の概念は「メタ・モチーフ」ですが、ここに出ている[ROON]は全て個別の[ROON]です。
[ ROON No.47]
暑い夏、太陽の熱でチャーハンを作ることが出来るのでしょうか。