T-Pose or A-Pose?「Tポーズ」か「Aポーズ」か。
キャラクターをモデリング時の基本的な立ちポーズをどの形にするかです。
文字通りTの文字を模した「Tポーズ(スタンス)」かAの文字を模した「A ポーズ (スタンス) 」にしてキャラクターをモデリングするかです。
どちらにも利点と欠点があります。
注:ちなみにポーズとスタンスはどちらも同じです。
Tの場合はTポーズ、Aの場合はAスタンスという言葉をよく聞く気がしますが。
A ポーズ
「A ポーズ 」でモデリングした方がよりリアルな人間の筋肉の形状に近いベースポーズになるためにスケルトンを設置して変形した際の妙な変形が起こらないと言うもので、最近では比較的目にすることも多くなりました。
例えば基本的なスキニング作業に関しても「T ポーズ 」から両腕を下におろした状態にジョイントを回転させ、ウェイト調整する必要があります。
動かしたときの意図しない変形やスキニングの手間を軽減するためにも人間のデフォルトポーズでモデリングする方がよいに決まっています。
もちろん開発やモデリング環境の影響も受けます。
BlenderのRigfyのHuman はTに近い 「A ポーズ 」 です。(笑)
しかし、実際には単純なA型にするだけでは無く、腕や指を緩やかに湾曲させたり、手の平を後方に向けたりとモデリングの難易度は「T ポーズ 」に比べて格段にアップします。
T ポーズ
一方、「T ポーズ 」は利用頻度も高いポージングで多くの資源が活用できます。
最も業界で良く利用されているMayaやMotionbuilderの HumanIK は 「T ポーズ 」です。
これらの開発環境に合わせ アニメーションやポーズのリターゲットを考慮すると 先ずは 「T ポーズ 」 が良いでしょう。
何しろ 「T ポーズ 」に はモデリングのし易さとボーン設置の簡単さがあります。
「A ポーズ 」 の最も大きな目的が『自然な筋肉の状態』から考えると 、個人的な意見としては リアルな人間のキャラ以外 は 「T ポーズ 」で良いと思います。
しかし、しかし、、 最も人間の筋肉状態だけを考慮した、モデリングに適しているベースポーズは「ゼロ(ゼログラビティ) ポーズ 」かもしれませんね。