混乱するWordPress6.3のUI
WordPressのテーマが「クラシックテーマ」から「ブロックテーマ」へと進化したが、進化は時として淘汰されるきっかけになるかも知れない。
8月8日に6.3バージョンがリリースされるが、テーマエディター周りのUIにチグハグ間を感じる。
HeadlessCMSが次代のCMSの主流と流れる中で、WordPressも大きく舵を切り始めたのかも知れないが、その迷いが構造やUIに滲み出ているのかも知れない。
勿論好意的に捉えれば、過渡期、変革の時の必然的な混乱ともいえるが、仕様であってもバクと見なされないようにも、用語はや名称の統一などは早期に手を付けるべきだろう。
細かいことは別として、いや、細かい話になるが、テーマ作成をしているとフォルダ構造、フォルダ名、ファイル名の統一がなされていないと不要な混乱が生じるものだ。
そこに翻訳が絡むと問題は大きくなる。
例えば、6.2.2では管理画面で「Appearance」➡「Editor」(ちなみに入ったところの見出しは「Design」となっている)の「Templates」は日本語で「テンプレート」、フォルダ名は「templates」。「Template Parts」は「テンプレートパーツ」、フォルダ名は「parts」。
これが6.3では、項目が増えたが、「Template Parts」は無くなり、「Patterns」項目が増え、その下に「TEMPLATE PARTS」と「THEME PATTERNS」の項目が増えた。
「TEMPLATE PARTS」は「parts」フォルダのHTMLファイル(Header、Footer以外はGeneralとなるようだ)、「THEME PATTERNS」は「patterns」フォルダのphpファイル(並列で表示してくれればいいが、カテゴライズされている)。
これらの項目名にTEMPLATEやTHEME は不要で、単にフォルダ名と同じ「PARTS」や「PATTERNS」にすれば良いだろう。
また、「Editor」の改良は進んでいるものの自由にファイルの作成や削除ができない。
様々なCMSに触れた経験で、ファイルの変更が確認できないCMSほど面倒なものは無い。
現在のWordPressはDB上でのデータ優先されるため、ファイルの変更確認に手間がかかってしまう。
ローカルでの変更(DB変更)をサーバー上の実ファイルへの反映と手順の確立が必要だが、全ての利用者の自由度をためるブロックテーマ(FSEテーマ)では、このあたり折り合いが難しいかも知れない。
一般ユーザーの利便性とアドバンスドユーザーの利便性が同じとは限らない。
WordPressのFSEテーマとブロックエディターは大変良いと思うが、Dreamweaver、GoLive(古い!)、PageMill(古すぎ!)など、プロプライエタリでも今まで成功したことのないHTMLビジュアルエディターを作ろうとしている気もする。
まあ、変革時で頑張っているコアメンバーの姿が目に浮かぶが、このあたりを真っ先に整備すれば、コアメンバーの仕事をもっと減らせるのじゃないかと思うが。