ベルリンの壁が崩壊してから25年
1989年11月9日にベルリンの壁が崩壊してから25年が経った。
その後、1991年12月25日にはソビエト連邦が崩壊する。
たまに若くして死んだ二人の友人のことを思い出す。
彼らはベルリンの壁が崩壊したことも、ソビエト連邦が崩壊して世界が変わったことも知らない。
そのことに思いを馳せるたび、そこはかとない悲しみを今でも感じる。
もちろん彼らの事は忘れていない。
しかし、次第にそのイメージはおぼろげとなり、はっきりとしないものになってゆく。
現実ではなく、まるで昔の白黒写真のように現実味を失ってゆく。
そのことがまた、とても悲しい。
頭の中で彼らの情報を維持できない。
彼らの本当の死が訪れようとしているのかも知れない。